ここ近年テレビでも多く取り上げられている家庭の医学として、生活習慣病というワードを耳にすることがあります。生活習慣病とは何なのか。生活習慣病って何かと聞かれるとどんな病気なのか分からないという人もいるのではないでしょうか。
生活習慣病は食習慣や運動習慣などの生活習慣が大いに関与してくるため、日々の心がけ次第で発病リスクを下げることができるのです。この記事を読み終わることには全く説明できないから「こんな病気のことだよ。」と説明できるようになれます。是非ご参考になればと思います。
生活習慣病とは?
生活習慣病とは、厚生労働省の資料によると「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣がその発症・進行に関与する疾患群」と定義されています。
ざっくり言うとすれば、不健康な生活習慣により発症する何かしらの有害な症状のことを総称して生活習慣病と言い、生活習慣病という言葉自体が病気の名前を示すものではありません。糖尿病や高血圧症も生活習慣病と言われます。
生活習慣病になる原因は何がある?
生活習慣病は何が原因でなるのでしょうか。
それは言葉通り生活習慣です! それだけでは説明は不十分ですね😅
生活習慣病とは、不適切な食生活、運動不足、喫煙、過度な飲酒、身体的精神的ストレスなど、様々なことが原因となることがあります。少し質問をしていきましょう。
【生活面】
・40歳以上、20代の頃と比べて体重が10kg以上増加している。
・お酒をよく飲む。
・タバコを吸う
・運動をあまりしていない。
・睡眠不足
・ストレスが溜まっている。
個々の体質や年齢に合わせた!食事指導ができるように【食育栄養アドバイザー講座】【食事面】
・偏った食生活をしている。(炭水化物ばかり、脂質が多い食事ばかり等)
・濃い味付けの料理をよく食べる、塩分をよく摂る。
・ジュースやお菓子をたくさん食べる。
・野菜をあまり食べない。
【運動面】
・あまり歩かず移動は車や交通機関を使うことが多い。
・運動する習慣がない。
・一日の歩数は7000歩未満が多い。
どうでしょうか。当てはまることが多いほど生活習慣病のリスクは高まっていくと思われます。これを機に少しでも意識して生活習慣に変化を取り入れることができると嬉しく思います。(^ ^)
生活習慣病とは具体的にどんな病気なの?
- 糖尿病
血液中に含まれる血糖値が慢性的に高くねる病気です。網膜症、腎症、神経症状といった3大合併症のほか、動脈硬化が進行して心疾患や脳卒中の発病リスクが高くなります。
- 脂質異常症(高脂血症)
高脂血症から名称が改められた症状。血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質代謝に異常をきたした状態のことを指し、動脈硬化が進み糖尿病同様心疾患や脳卒中などに繋がる原因となります。
- 高血圧症
食塩の摂りすぎや肥満、飲酒、運動不足などが原因で、診察室での測定で収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧と診断します。高血圧症は、高血圧な状態が続いてしまう状態です。心疾患や脳卒中、特に脳内出血の原因となることが多いです。
- 心疾患(心筋梗塞等)
特に生活習慣病からくる心疾患に代表的なものは心筋梗塞です。動脈硬化が進行することで心臓の血管内に血栓という血の塊が生じて血管内が詰まり、血液が流れなくなり心臓の筋肉の細胞が壊れ壊死してしまう病気です。発症時には胸に今まで感じたことのない激痛が走ると言われており、呼吸困難や脈の乱れ(不整脈等)といった症状を伴うケースがあります。また、心臓の血管が詰まってしまい突然死する場合も少なくはありません。
脳卒中
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の総称のことを脳卒中といいます。脳梗塞は脳の血管が詰まった状態で血液が流れなくなります。また、高血圧の状態が著しいと脳の血管が破れてしまう脳出血を引き起こす可能性があります。
その他、がん(肺がん)や閉塞性換気障害(COPD)などなど
以上のようにいずれの病気も生活習慣が芳しくない場合には発症してしまうリスクが高くなってしまいます。
日本人が介護を必要とする状態になる原因第1位って知ってる?
今現在日本は世界的にみての長寿国となっていますが、未だ平均寿命と健康寿命では約10年ほどの差があります。これは健康分野では割と話題になることも多いです。
平均寿命の中には自分では生活できない状態の方も含まれます。日本人が介護を必要とする状態になる原因の第1位が何かご存知ですか?
答えは、男性が脳卒中、女性が認知症です。
どうでしょう、何となく知っていた方、予想ができた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
脳卒中では運動や言語、視覚聴覚といった非常に重要な機能を司る中枢です。脳梗塞や脳出血などにより障害を受けてしまうと、障害を受けた部位によって身体が動かない、言葉が出てこない話すことができないなどの後遺症が残ることがあります。この後遺症が重く介護が必要な状態になるとご本人はもちろんご家族や周囲の人たちにも負担がかかることになります。
そんな危険な脳卒中ですが、高血圧や動脈硬化との関係が深いことがわかっています。そのため普段の私生活習慣から血圧や血糖値などを適切にコントロールし動脈硬化などの進行を抑えることができれば、脳卒中の発症リスクが低下する可能性も出てくるのです。
ちなみに、今介護が必要な状態になる原因としてお話をしましたが、長年にわたり脳卒中は日本人の死因ランキングでも5位以内には必ず入っています。また心疾患も死因上位に上がっています。
生活習慣病を予防していくためには?
生活習慣病はその名の通り、不適切な生活習慣から生まれる病気になります。そのため予防していくためには日々の習慣によって改善されます。
生活習慣病を予防していくポイントとしましては、運動、食事、喫煙・飲酒、睡眠を気をつけることができればいいと思われます。
運動
日常生活で運動をする機会が少ない方は、できる限り適度な運動する習慣をつけましょう。運動には有酸素運動(ウォーキングなど)と無酸素運動(筋力トレーニングなど)がありますが、生活習慣病を予防していくには有酸素運動を中心に行うようにするといいです。有酸素運動は、多くの酸素を取り込んで脂肪や糖質の燃焼を促します。有酸素運動を習慣にすると肥満やストレスの解消にもつながります。の方法や頻度についてはまた別の記事を参考にしてみて下さい(^-^)
食事
食事は、年齢や性別に合わせて摂取カロリーを守ることが大切です。人は1日に摂取するカロリーの目安があります。それ以上のカロリーを摂取すると肥満につながり、少なすぎると体力の低下、免疫力の低下につながり病気にもかかりやすくなります。
栄養バランスも大切ですので、そちらにも意識が向くとよりいいです。炭水化物50〜65%、たんぱく質13〜20%、脂質20〜30%が理想です。その他ビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素も積極的に摂取していきましょう。また、高血圧を予防していくのに塩分の摂りすぎには注意が必要です。血圧が高めの方は1日の塩分摂取量を6gほどにすることを目指しましょう。
喫煙・過度な飲酒
生活習慣病の原因の中でも特に重要視される危険因子として喫煙があります。禁煙するだけでも病気の発症するリスクは減っていきます。タバコを減らす本数を減らすだけでは有害物質を取り込むことには変わりないため大きな効果は期待できません。
過度な飲酒も良くありません。適度な飲酒であれば血流を良くする効果を期待できることはあります。しっかり休肝日を作りましょう(^^)笑
睡眠
最近の研究により睡眠不足が生活習慣の原因になることがわかってきました。生活習慣病を予防するには、睡眠をしっかりとることが大切になります。理想的な睡眠時間は7時間前後と言われていますが、最適な睡眠時間は個人差があります。そのため睡眠時間を気にするよりは質を大切にしましょう。良質な睡眠のとり方については別の記事にて簡単にまとめていますので是非ご参考下さい(^^)