がんリハビリ ケーススタディ
胃がん術後のがんリハビリ、「廃用症候群だから」で終わらせていませんか?
脳血管疾患や整形外科疾患と違い、がんリハビリは「これといった局所所見」がわかりにくく、なんとなく「胃がん術後=廃用症候群」と一括りにしてしまいがちな領域です。
しかし実際のカルテには、術前からの体重減少、栄養状態、術後合併症、疼痛、既往歴など、評価の方向性を左右する情報がたくさん記載されています。今回は70歳代女性・胃体部がん(幽門側胃切除術後)の架空症例をもとに、カルテ情報からどのように理学療法検査を組み立てていくのかを紹介します。
📌 ポイント①
術後の身体機能低下を、手術侵襲だけで説明しない。術前からの食思不振・体重減少が、すでにがん悪液質やサルコペニアとして進行していた可能性を考える。
📌 ポイント②
上腹部の開腹術は横隔膜運動を制限しやすく、無気肺や肺炎のリスクが高い。呼吸状態と離床の進み方はセットで確認する。
📌 ポイント③
立ち上がりや歩行の介助量を「筋力低下」だけで片づけず、創部痛による体幹屈曲制限や起立性低血圧様症状の関与も考慮する。
カルテのどこに注目するのか(一部抜粋)
CHECK 1|術式と手術情報
手術時間や出血量、開腹か腹腔鏡下か、ドレーンの留置部位。侵襲の大きさは、術後の全身状態や離床の進み方を予測する手がかりになります。
CHECK 2|血液検査データ
アルブミンや総タンパクは栄養状態を映す鏡。単なる数値記録ではなく、「運動耐容能や疲労感にどう影響しているか」を考える材料にします。
CHECK 3|術前の生活と退院先
病棟内を歩けることがゴールではありません。階段昇降や日中一人での家事動作、退院後の化学療法通院に耐える体力まで見据えて評価項目を選びます。
このように、カルテに書かれた一つひとつの情報を「なぜそう書かれているのか」「その先に何を予測できるのか」という視点で読み解いていくと、評価項目は自然と絞られていきます。
note版の記事では、この症例について19章立てで思考過程を最初から最後まで解説し、評価項目の列挙から優先順位のつけ方、「胃がん術後だから廃用症候群」という考え方から抜け出すための視点までを詳しく紹介しています。
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カルテ情報の読み解き方から、評価項目の優先順位付け、臨床推論の組み立て方まで、症例を通してじっくり解説しています。
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