心臓リハビリ指導士試験対策:臨床心理学分野の要点とまとめ

こんにちは!

心臓リハビリ指導士を目指して勉強中の皆さん、または心臓リハビリに興味のある皆さん。このブログにお越しいただきありがとうございます。今日は、心臓リハビリ指導士試験の中でも特に臨床心理学分野の試験対策についてお話ししたいと思います。

はじめに

心臓リハビリテーションは身体的なケアだけでなく、心理的なケアも非常に重要です。患者さんの心身の健康をトータルでサポートするためには、臨床心理学の知識が欠かせません。試験でもこの分野の理解が問われることが多いため、しっかりとした準備が必要です。このブログでは、臨床心理学の基礎から試験対策に役立つポイントまでを詳しく解説します。

心臓リハビリに関わる上で必要な臨床心理学的な知識・技術

心臓リハビリに関わる方、特に専門的に関わっていく心臓リハビリテーション指導士に必要な行動科学的(心理学・臨床心理学)な知識・技術には以下のようなものが挙げられます。

  • 心臓疾患における不安や抑うつなどの情動的側面の理解
  • 心疾患発症に関連する抑うつや攻撃性などの行動特徴を変容する技術

心臓リハビリテーション患者の心理社会的特徴として、心臓疾患における不安や抑うつなどの情動的側面の理解し、攻撃性と敵意との関連があることを知ることや、心疾患発症における不安や抑うつなどの行動特徴を変容する技術の習得が必要となります。とkつに行動療法や認知行動療法を応用した技術の習得が重要となります。さらに、臨床現場における患者さんとのコミュニケーションや心理状態を理解する方法として、カウンセリングが重要な技法となります。患者さんの心理状態を把握し、それに臨機応変に対応できる技術が大切となります。

ここから問題形式に解説を加えながら勉強していきましょう。

心リハ患者の心理社会的特徴に関すること

以下の項目において、心筋梗塞患者における抑うつ症状に関する記述として適切なものはどれか。

  • 初発CHD患者における1年以内の心イベント発生率と大うつの発症には関連性は認められない。
  • 心筋梗塞患者で抑うつ状態を呈したうち50〜60%が大うつである。
  • 急性心筋梗塞後数週間においてうつ症状がない場合は、その後うつ症状を発症することはない。
  • 心筋梗塞患者のうち約45%が抑うつ状態を呈する。
  • 心筋梗塞発症後に大うつを発症する患者でも、その後5年間における心イベントによる死亡率は変化がない。

心理社会的障害、特に抑うつ症状は、冠動脈性心疾患(CHD)患者の死亡率や再発率増加に関係している。心筋梗塞後の患者のうつ約45%が何らかの抑うつ状態を有し、その16〜22%が大うつ状態であるとの報告がなされている。さらに急性心筋梗塞(AMI)後数週間においてうつ症状がない患者であっても、1年以内にはうつ的エピソードを経験しそのうつ1/3が大うつを発症すると言われている。

大うつの発症により初発のCHD患者における1年以内の心イベント発生率が2倍になると予測されており、その後5年間において心イベントの死亡率が高まると報告されている。特に抑うつはAMI後の予後に悪影響を及ぼすと言われている。

CHD、あるいは冠動脈硬化の発症以前において抑うつや不安などが高い場合にはその後のCHD、MIの発症に大きく関与し病前のよくつ状態はCHD発症後において抑うつ状態をさらに悪化させ、MI発症後の予後に大きな影響を与えるとされる。

このような心理的症状は、身体活動性の低下、喫煙率の増加などCHDの発症リスクを高めるような生活習慣と関連し、治療計画・生活指導の遵守を低下させ喫煙や食習慣の悪化など不健康な行動を促進させる一方、適切な生活習慣を獲得したとしてもそのとアドヒアランスを低下させる。さらに抑うつに相互に関連する社会的孤立、ソーシャルサポートの欠如、急性あるいは慢性的な生活ストレスは全てのCHD患者における死亡率・再発率増加に関係する。

行動療法・認知行動療法について

以下の文章において、行動療法に関する記述として誤っているものはどれか。

  • 自己監視法とは、自分の行動を監視することによって行動をコントロールする方法である。
  • 条件性制止方法は、負の練習とも呼ばれる。
  • 系統的脱感作療法は、ウォルピ(Wolpe)の開発による。
  • 行動療法では、代理症状の出現を重視している。
  • 刺激統制法とは、不適応行動を生起させている刺激を除去したり、適応行動が生起しやすい刺激を整えるなどの環境調整を行うことである。

行動療法は、アイゼンク(Eysenck)によって「現代の学習理論に基づく実験によって基礎付けられた全ての行動修正法」として概念化させ、古典的条件付けや道具的条件づけなど現代学習理論の原理を応用したものとされる。行動療法は、症状や困った行動は全て誤った学習あるいは環境にそぐわない学習した結果だと考える。一度誤って学習された行動は、学習の原理によって消去が可能であり、さらに正しい行動に変容できるものと捉えられている。

行動療法の特徴
  • 誤って学習した悪い癖や症状・行動を無くしたり、変容したりするための治療方法
  • 行動したり運動したりすることでなおす治療法ではない
  • 目にみえる症状や行動を問題にし、その変容を重点的に行うことが目的
  • 可能な部分から進めることが特徴
  • 各患者に対して一つの人格理論に基づいて行われることはない
行動療法の技法
  • 古典的条件づけ療法(系統的脱感作療法・嫌悪療法)
  • オペラント条件付け方法
  • バイオフィードバック法
  • 目標設定(goal-setting)
  • 自己監視法(self-monitoring)
  • シェイピング法
  • リラクセーション法(筋弛緩法・自律訓練法)

認知行動療法の技法に関する記述である。適切なものはどれか。

  • 認知行動療法には、ゲシュタルト療法がある。
  • 認知行動療法には、クライエント中心療法がある。
  • 認知行動療法には、理性感情行動療法がある。
  • 認知行動療法には、催眠療法がある。
  • 認知行動療法には、精神分析療法がある。

最後の挨拶文

いかがでしたでしょうか?臨床心理学の理解を深めることで、患者さんへのケアの質も向上すること間違いありません。ぜひ今回の内容を参考に、試験勉強に取り組んでください。ご質問やご意見があれば、

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