はじめに
理学療法士として働く中で、「このままでいいのだろうか」と立ち止まる瞬間はありませんか?
国家試験に合格し、理学療法士として病院に就職したとき、私の心には確かに希望がありました。目の前の患者さんに全力を尽くし、少しでも良くなる未来を支えたい――そんな思いでスタートしたキャリア。
しかし、数年経った今、私は大きな問いと向き合っています。
「本当に自分のやりたいリハビリを届けられているのか?」
「理学療法士としての理想を、このままの働き方で叶えられるのか?」
この記事では、僕自身が感じてきた現場のリアル、働き方の葛藤、そして10年後に描くビジョンについて正直に書きます。
もし、今この記事を読んでいるあなたが、同じような悩みを抱えているなら、少しでもヒントや勇気を持ってもらえたら嬉しいです。
現場のリアル:届けたい人にリハビリが届かない現実
理学療法士の仕事の魅力は、患者さんの人生に深く関われることです。
初めて立ち上がれた患者さんが見せる涙、心からの「ありがとう」という言葉は、何度経験しても心に響きます。
でも現実は、そんな「理想」だけでは成り立たないことを痛感する日々でした。
僕がもっとも力になりたいのは、「もう一度歩きたい」「もっと良くなりたい」と強く願う患者さんです。
しかし、そうした想いを持つ人ほど、制度や時間、現場の制約に阻まれてしまう場面が多くあります。
例えば、リハビリの介入時間や優先順位は、保険点数や単位制度、チームの都合によって決まることがほとんど。
「本当はもっと丁寧に評価し、寄り添いたい」と思っても、次の患者さんが控えていて、時間に追われる。
逆に、本人のモチベーションが低い方や、リハビリを拒否する方に対しても、単位確保のために無理に介入せざるを得ないことも。
「これって誰のためのリハビリなんだろう?」
心の奥でそんな問いが渦を巻くようになりました。
学生時代に教わった「理学療法士は患者さんの人生を支える仕事」という言葉や、過去に患者さんと分かち合った感動の瞬間を思い出すたび、今の働き方に疑問と悔しさを覚えることが増えていったのです。
働き方の葛藤:理想を曇らせる職場の現実
さらに、職場環境の問題も重なります。
・希望した休みが通らない
・家族との予定が立てられない
・上司に改善提案をしても「仕方ない」「前例がない」と一蹴される
どれも働く側にとって大きなストレスです。
「目の前の患者さんに集中したい」という気持ちがあっても、制度や人間関係の壁に阻まれて消耗していく。
その結果、次第に心の中でこう思うようになりました。
「自分の理想を叶えるには、この場所では限界があるのかもしれない」
もちろん、すべての理学療法士が同じではないでしょう。恵まれた職場環境で活躍している方もいます。
でも僕にとっては、現状を続けることが「理学療法士としての原点」を曇らせる原因になっていました。
10年後のビジョン:フリーランスとして理想を届ける
こうした葛藤を経て、僕の中に一つのビジョンが生まれました。
それは――フリーランス理学療法士として独立し、理想のリハビリを届けること。
10年後、私はこうありたいと考えています。
・個人で訪問やパーソナルリハビリを提供する
・オンラインでリハビリや運動指導、カウンセリングを行う
・SNS、ブログ、noteを通じて理学療法の価値を発信する
・セミナーや講演、執筆活動を通じて、理学療法士としての知見を広める
ここで大事にしたいのは、「ただフリーになること」ではありません。
「本気で良くなりたい人と信頼関係を築き、その人に合わせたリハビリを丁寧に届けること」です。
現在の組織内の働き方では、どうしても関わる患者さんを自分で選ぶことはできません。
でも、フリーランスなら、自分の信じるやり方を模索できる可能性が広がります。
もちろん、独立には知識・スキル・人脈・集客力が必要です。簡単な道ではありません。
でも、だからこそ今から少しずつ準備を始めたい。
こうして記事を書くことも、その第一歩です。
同じ悩みを抱えるあなたへ:理想をあきらめないで
ここまで読んでくださったあなた、本当にありがとうございます。
理学療法士という仕事は、患者さんの人生に寄り添える尊い職業です。
だからこそ、理想と現実のギャップに悩み、苦しんでいる方も少なくないはず。
もし今、あなたが心の中で「何かを変えたい」と思っているのなら――僕は心からエールを送りたい。
環境をすぐに変えることは難しいかもしれません。でも、日々の小さな行動を積み重ねれば、必ず未来は変えられます。そう信じていきましょう。
僕自身、まだまだ自由な理学療法士にはなれていません。
でも、確実に「自由を目指して進んでいる理学療法士」であることは胸を張って言えます。
これからも僕のnoteやSNS、ブログでは、挑戦の過程、気づき、失敗も含めて正直に発信していきます。
それが、同じような思いを抱えるあなたの「自分も動いてみよう」というきっかけになれば、何より嬉しいです。
まとめ:理想を叶えるための小さな一歩を
最後にもう一度伝えたいのは――
「あなたの理想を、どうかあきらめないでください」
僕たち理学療法士は、患者さんに寄り添う力を持っています。ならば、自分自身の理想にも寄り添ってあげていいはずです。
一緒に、自分らしい働き方、自分が信じるリハビリを届けられる道を見つけていきましょう。
あなたがこの記事を読み終えたあと、何か一つ小さな行動を起こしてみてください。
それが、未来につながる大事な一歩になると信じています。