心リハ指導士試験対策 : 問題形式で勉強しよう! 4

問題1 薬の副作用の組み合わせて正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 ACE阻害薬 ー 高K血症
  • 2 β遮断薬 ー 頻脈
  • 3 ARB ー 空咳
  • 4 Ca拮抗薬 ー 心筋収縮力低下
  • 5 利尿薬 ー 体重増加

問題2 薬の禁忌の組み合わせとして誤っているものはどれか。

  • 1 β遮断薬 ー 冠攣縮性狭心症
  • 2 Ca拮抗薬 ー 2度房室ブロック
  • 3 硝酸薬 ー 緑内障
  • 4 ACE ー 妊婦
  • 5 抗ムスカリン薬 ー 徐脈

問題3 英略語の組み合わせで正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 大動脈弁置換術 ー AVR
  • 2 労作性狭心症 ー UAP
  • 3 無症候性狭心症 ー SMI
  • 4 不安定狭心症 ー CSA
  • 5 経皮的冠動脈形成術 ー CABG

問題4 狭心症のCCS分類について正しいものはどれか。

  • 1 クラスI 激しい運動でも狭心症状が出現しない。
  • 2 クラスII 階段を登ったりすることで狭心症状が出現する。
  • 3 クラスIII 日常身体活動が著しく制限される。
  • 4 クラスIV 平地歩行にて狭心症状が出現する。
  • 5 クラスV どのような身体的活動も行うことができない。

問題5 労作性狭心症予防薬について誤っているものはどれか。2つ選べ。

  • 1 抗血小板薬
  • 2 Ca拮抗薬
  • 3 硝酸薬
  • 4 β遮断薬
  • 5 HMG-CoA還元酵素阻害薬

問題6 AHAの狭心症リスク分類について正しいのはどれか。2つ選べ。

  • 1 20分以上の胸痛は中等度〜高リスク
  • 2 48時間以内の胸痛増悪は中等度リスク
  • 3 ニトログリセリンが無効なのは中等度リスク
  • 4 夜間胸痛は低リスク
  • 5 ST低下≧0.5mmは中等度〜高リスク

問題7 ACSにおける心筋バイオマーカーの上昇順で正しいものはどれか。

  • 1 ミオグロビン→トロポニン→CK→AST→LDH
  • 2 ミオグロビン→CK→トロポニン→LDH→AST
  • 3 CK→トロポニン→ミオグロビン→LDH→AST
  • 4 トロポニン→CK→ミオグロビン→AST→LDH
  • 5 トロポニン→ミオグロビン→CK→LDH→AST

問題8 低心拍出量による症状・所見として誤っているものはどれか。

  • 1 記名力低下
  • 2 チアノーゼ
  • 3 冷汗
  • 4 身の置き場のない様相
  • 5 食欲不振

問題9 NYHA分類について正しいものはどれか。

  • 1 NYHA I 心疾患はなく身体活動に制限はない。
  • 2 NYHA II 安静時に症状は出ない。
  • 3 NYHA III 中等度の身体活動で呼吸困難感が生じる。
  • 4 NYHA IV 通常以下の身体活動で呼吸困難が生じる。
  • 5 上記の4つの分は全て正しくない。

問題10 LVEFの低下した心不全症例(HFrEF)に対する治療で誤っているものはどれか。

  • 1 MRA(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)
  • 2 ACE阻害薬
  • 3 ジギタリス
  • 4 Ca拮抗薬
  • 5 ICD(植え込み型除細動器)

問題1の解説

解答 1 4

薬の副作用に関する問題である。

  • ACE阻害薬の副作用に空咳がある。
  • β遮断薬は徐脈となりやすい。
  • 利尿薬は体重減少しやすい。

問題2の解説

解答 

抗ムスカリン受容体拮抗薬、または抗ムスカリンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体の活性を阻害する抗コリン薬の一種。副交感神経系の活性化を抑制する作用があり、副交感神経遮断薬とも呼ばれる。

問題3の解説

解答 1 3

略語一覧
  • 急性間症候群 ー ACS
  • 急性心筋梗塞 ー AMI
  • 不安定狭心症 ー UAP
  • 陳旧性心筋梗塞 ー OMI
  • 梗塞後狭心症 ー PIA
  • 労作性狭心症 ー EAP
  • 無症候性心筋虚血 ー SMI
  • 冠攣縮性狭心症 ー CSA
  • 冠動脈バイパス手術 ー CABG
  • 経皮的冠動脈形成術 ー PCI
  • 僧帽弁形成術 ー MVP
  • 僧帽弁置換術 ー MVR
  • 大動脈弁置換術 ー AVR

問題4の解説

解答 

狭心症の重症度分類にはカナダ心臓血管系疾患学会(CCS)分類が用いられる。

クラスにはI〜IVまで存在する。

  • クラス I
    • 歩行、階段など、通常の身体活動によって発症しない。作業またはレジャーなど、激しい急激な長時間の運動によって狭心症が起こる。
  • クラス II
    • 日常生活に若干の制限がある。急速な歩行または昇段、山登り、食後の歩行または階段、冷気、風、精神的ストレスあるいは起床後数時間以内に生じる狭心症。普通のペース、普通の状況なら平地2ブロック以上歩いたり、通常の階段を1階以上登れる。
  • クラス III
    • 日常身体活動が著しく制限される。普通のペース、普通の状況なら2ブロック歩いたり、階段をのぼったりすることによって生じる狭心症。
  • クラス IV
    • 不快感なしにはどのような身体的運動も行うことができない。安静時に狭心症状が出現する場合もある。

問題5の解説

解答 1 5

労作性狭心症に対する治療・予防薬についての知識は必ずおさえておく必要がある。今回は予防薬について問われる問題である。

狭心症治療の目的

狭心症治療の目標は、発作を消失ないし軽減させ生活の質を改善さえること、心筋梗塞への移行を阻止し生命予後を改善させることである。これらの代表的な治療として、抗狭心症薬の投与と経皮的冠動脈形成術(PCI)や冠動脈バイパス手術(CABG)がある。運動療法も有効とされる。

  • 抗血小板薬
    • 狭心症の予後を悪化させるの急性冠症候群(ACS)の原因はプラーク破綻に伴う血小板血栓形成であることからアスピリンを投与し血栓形成を予防する。また、PCIにて冠動脈ステントを留置した場合は、ステント血栓症予防目的でアスピリンに加えてチエノピリジン系抗血小板薬を併用する。予防薬というよりは治療薬として用いられることが多い。
  • 発作時及び発作の予防に用いられる薬
    • 心症発作時にはニトログリセリンの舌下投与を行う。予防のためには硝酸薬、β遮断薬、Ca拮抗薬が用いられる。薬剤においても症状が改善しない場合はPCI、CABGが検討される。

問題6の解説

解答 1 5

危険な狭心症を見分け方としてAHA分類が使用されることがある。どんな症状があれば低リスクもしくは高リスクなのか知っておかなければならない。

心臓リハビリテーション指導士必携 p84の表14を参考にして作成

問題7の解説

解答 

問題8の解説

解答 

他には意識障害、不穏、四肢冷感、息切れ、水泡音、喘鳴などがある。

問題9の解説

解答 

NYHA心機能分類に関する問題である。しっかりとおさえておこう。

NYHA心機能分類
  • NYHA I
    • 心疾患はあるが身体活動に制限はない。日常的な身体活動では著しい疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じない。
    • 相当する身体活動指数はMETs6以上。
  • NYHA II
    • 軽度ないし中等度の身体活動の制限がある。安静時には無症状、日常的な身体活動で疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる。
    • 相当する身体活動指数は3.5〜5.9METs。
  • NYHA III
    • 高度な身体活動の制限がある。安静時には無症状、日常的な身体活動以下の労作で疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる。
    • 相当する身体活動指数は2〜3.4METs。
  • NYHA IV
    • 心疾患のためいかなる身体活動も制限される。心不全症状や狭心痛が安静時にも存在する。わずかな労作でこれらの症状が増悪する。
    • 相当する身体活動指数は1〜1.9METs以下

問題10の解説

解答 

狭心症、高血圧を合併していない患者に対するCa拮抗薬の投与は推奨クラスIIIとなる。

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