皆さんこんにちは!
今回、心臓リハビリの重要性とその有効性についてお話しします。心臓リハビリは、心臓疾患を持つ患者さんにとって非常に有益なプログラムです。
今回の記事では、
- 心臓リハビリの概要
- 心臓リハビリの効果
- 虚血性心疾患における有効性
上記について述べていきます。
はじめに
心臓リハビリは、心臓発作や心臓手術後の回復を支援し、再発を防ぐための重要なプログラムです。医師の指導のもとで行われる心臓リハビリは、運動、食事療法、ストレス管理などを含む包括的なアプローチを提供します。その効果は多くの研究で証明されており、患者さんの生活の質を大幅に向上させることができます。
心臓リハビリとは?
心臓リハビリは、心臓疾患のリスクを軽減し、全体的な健康を改善するためのプログラムです。通常、医師、看護師、理学療法士、栄養士、心理学者などの専門家がチームとなって患者さんをサポートします。
心臓リハビリの主な要素には、以下のようなものがあります。
- 運動療法:個々の患者に合わせた運動プログラムを提供し、心肺機能の向上を図ります。
- 栄養指導:健康的な食事の選び方を教え、コレステロールや血圧の管理を助けます。
- 服薬指導 : 薬効や効能について説明・指導はもちろん服薬管理に対する援助します。
- ストレス管理:ストレスを軽減し、心の健康を保つためのテクニックを学びます。
- 禁煙支援:喫煙をやめるためのサポートを提供します。
心臓リハビリの効果
心臓リハビリは、以下のような効果があります。
- 運動耐容能の改善
- 自覚症状の改善
- 脂質代謝の改善
- 禁煙率の改善
- 死亡率の改善
- QOLの改善
虚血性心疾患に対する心リハの有効性
虚血性心疾患患者に対する運動療法の有効性は証明されるようになってきています。米国の調査では心筋梗塞後の3年生存率を50%以上改善し、逆に退院後3年以内の死亡の48%が運動療法不参加に起因するとえしていると言われました。現在のところ、心筋梗塞後の死亡率をこれほど大幅に改善する薬剤はないと言われています。
日本では1988年から心筋梗塞患者への運動療法に保険診療が認められ、その後狭心症や血管疾患および開心術後患者にも保険診療が認められるようになりました。また、2006年には心臓リハビリの適用疾患が慢性心不全(左室駆出率が40%以下、最高酸素摂取量が基準値の80%以下、またはBNPが80pg/mL以上)にも適応が拡大されていきました。
- 最大心拍出量の増大
- 最大動静脈酸素較差の増大
心臓リハビリによる運動耐容能の増加のメカニズムは最大心拍出量の増大、最大動静脈酸素較差の増大によるものです。その理由として、心収縮能の変化は左室の計測結果では認められず、むしろ骨格筋エネルギー代謝に改善が認められたとされており、末梢効果による影響が大きいとされました。また、心筋虚血を有する症例では、心電図のST変化や運動負荷心筋シンチグラフィーから運動時の心筋虚血の改善による機序も考えられています。
冠動脈硬化・冠循環系に与える効果としては、冠動脈のコンプライアンスや内皮血管拡張性を改善し、リモデリングあるいは血管形成による心筋毛細血管密度の増加を介して血管内腔面積を増大することにより冠動脈血流量を増加させる機序があると言われています。
まとめ
心臓リハビリは、心臓疾患を持つ患者さんにとって非常に有効な治療法です。運動療法、栄養指導、ストレス管理などの包括的なアプローチにより、心臓の健康を改善し、再発リスクを低減します。もしあなたやあなたの大切な人が心臓疾患を抱えているなら、ぜひ心臓リハビリを検討してみてください。専門家のサポートを受けながら、健康的で充実した生活を送りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。心臓リハビリについてのご質問やご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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