はじめに
問題1 心疾患の運動負荷試験の目的として正しいものはどれか
- 運動処方の決定
- 循環器疾患の重症度や予後の推定
- 労作性狭心症の診断
- 不整脈の評価
- 薬物治療の効果の判定
問題1の解答・解説
解答は、全て!
運動負荷試験の目的には以下があります。
運動負荷試験の目的
- 胸痛を有するか又は冠動脈疾患を疑う患者の診断
- 運動処方の決定
- 循環器疾患の重症度及び予後の推定
- 各種治療の効果判定
- 潜在性冠動脈疾患の診断
- 心不全の重症度評価
- 不整脈の評価
- 高血圧の早期発見
- ライフスタイル変化のための動機づけ
問題2 心疾患の運動療法のための運動負荷試験として正しいものはどれか。
- 運動負荷試験で運動療法の効果判定ができる。
- どのような心疾患でも運動療法のための運動負荷試験はできる。
- 運動負荷試験で運動処方の決定ができる。
- 運動処方のためには呼気ガス分析を用いた心肺運動負荷試験が必須である。
- 運動負荷試験絵では心ポンプ能や虚血閾値の評価はできない。
問題2の解答・解説
運動負荷試験の禁忌を主体に問われている問題です。
絶対的禁忌
- 2日以内の急性心筋梗塞
- 安定していない不安定狭心症
- コントロール不良の不整脈
- 症候性の高度大動脈弁狭窄症
- 急性の肺塞栓・肺梗塞
- 急性の心筋炎・心膜炎
- 急性大動脈解離
想定的禁忌
- 左主幹部の狭窄
- 中等度の狭窄性弁膜症
- 電解質異常
- 重症高血圧
- 頻脈性不整脈または徐脈性不整脈
- 肥大型心筋症又はその他流路狭窄
- 高度房室ブロック
問題3 運動負荷試験の適応として正しいものはどれか。
- 全ての狭心症
- コントロールされた心不全
- 急性心筋炎や急性心膜炎
- 急性心筋梗塞(1週間経過後)
- 症候性の高度大動脈弁狭窄症
問題4 運動負荷試験中の対応として正しいものはどれか。
- 目標心拍数に到達しても症状がない場合は試験を続けてもよい。
- 持続性上室性頻拍が出現しても症状がない場合は試験を続けてもよい。
- 被検者が中止を要請したが運動負荷が不十分であったため試験を継続した。
- 心電図の電極が外れてしまったが、異常な症状がなかったため試験を継続した。
- 仕事量の増大に反して収縮期血圧が10mmHg以上低下したので試験を中止した。
問題4の解答・解説
運動負荷試験の中止基準に関する問題です。
運動負荷中止基準には、
1 症状:狭心痛、呼吸困難、失神、めまい、ふらつき、下肢痛
2 徴候:チアノーゼ、顔面蒼白、冷汗、運動失調、異常な心悸亢進
3 血圧:収縮血圧の上昇不良ないし進行性の低下、異常な血圧上昇(225mmHg以上)
4 心電図:明らかな虚血性ST-T変化、調律異常(著明な頻脈ないし徐脈、心室性頻拍、頻発する不整脈、新規心房細動へのリズムチェンジex)2〜3度の房室ブロック
最後に
運動処方に関する投稿も別でしております。
もし興味がありましたら覗いてみて下さい。