周りの人と自分を比べてしんどくなってませんか?

同期はどんどん新しい手技を習得して活躍しているのに、自分はまだ基本的なことばかり…

SNSで学会発表やセミナー講師をしている理学療法士を見ると、なんだか焦ってしまう…

私のリハビリ、どう思われてるんだろう…
向上心のある理学療法士(PT)であれば、一度はこんな風に他人と自分を比較し、焦りや劣等感を抱いたことがあるのではないでしょうか。
他人との比較は、一時的なモチベーションになることもありますが、多くの場合、自己肯定感を下げ、本来のパフォーマンスを発揮できなくさせてしまう危険な思考の罠です。
この記事では、そんな「他人軸」の悩みから抜け出し、「自分軸」で着実に自己成長を遂げるための具体的な7つのステップをご紹介します。
この記事を読み終える頃には、周りに振り回されず、自分のペースで前に進むためのヒントが見つかっているはずです。
なぜ理学療法士は他人と比較してしまうのか?
そもそも、なぜ私たち理学療法士は、無意識に他人と比較してしまうのでしょうか。それには、この仕事ならではのいくつかの理由があります。
- 成果が見えにくい専門性:患者さんの回復は、私たちの介入だけでなく、自然治癒力や心理状態、環境など多くの要因が絡みます。そのため、自分の技術や知識の成果が直接的に見えにくく、他者の分かりやすい成功が輝いて見えがちです。
- 多様なキャリアと専門分野:整形外科、脳血管疾患、スポーツ、小児など、活躍の場は多岐にわたります。隣の分野で活躍する同僚を見ると、「あっちの分野の方が良かったのかも…」と隣の芝生が青く見えやすい環境です。
- SNSの普及:他のセラピストの活躍(学会発表、海外研修、独立開業など)が、かつてないほど簡単に見えるようになりました。そのキラキラした一面だけを見て、自分の日常と比較し、落ち込んでしまうのです。
- 閉鎖的な職場環境:日々の業務のなかで、比較対象が同じ職場内の数少ない同僚や先輩に限定されやすく、身近な存在だからこそ差を感じてしまいがちです。
あなたを悩ませる比較の感情は、決してあなただけが特別に感じているものではありません。多くの理学療法士が通る道なのです。大切なのは、その感情にどう向き合うかです。
他人との比較から抜け出す!自分と向き合うための7ステップ
ここからは、他人との比較地獄から抜け出し、「自分らしい成長」を手に入れるための具体的な7つのステップを解説します。
ステップ1:自分の「理学療法士としての価値観」を明確にする
まず最も重要なのが、あなた自身の「軸」を作ることです。自分の軸がなければ、他人の評価や活躍に簡単に流されてしまいます。
一度立ち止まって、以下の問いを自分に投げかけ、ノートに書き出してみてください。
- どんな患者さんを、どのように支えたいか?
- どんな知識や技術を深めることに、心から喜びを感じるか?
- 仕事とプライベート、人生で何を一番大切にしたいか?
- 5年後、10年後、どんな理学療法士になっていたいか?
例えば、「最先端の手技を極めるより、患者さんの話をじっくり聞いて、心に寄り添えるPTになりたい」「地域リハビリテーションに貢献し、在宅生活を支える専門家になりたい」など、あなただけの核となる価値観を見つけましょう。
これが、あなたの進むべき道を照らすコンパスになります。
ステップ2:上司や患者さんからの批判に左右されない練習
臨床現場では、医師や先輩からの指導、時には患者さんからの厳しい言葉は避けられません。しかし、それを感情的に受け止めて落ち込む必要はありません。
大切なのは、批判(フィードバック)を冷静に受け止め、分析する練習です。
- 事実と感情を切り分ける:「指導されて悔しい、悲しい」という感情と、「〇〇という評価の視点が抜けていた」という客観的な事実を分けましょう。
- 自分の価値観と照らし合わせる:そのフィードバックは、自分の目指すPT像にとって重要な指摘か?それとも単なるスタイルの違いか?を判断します。
この練習を繰り返すことで、他者の言葉に一喜一憂せず、自分に必要な学びだけを吸収できるようになります。
ステップ3:自分を信じて「自分の臨床」を実践する
「普通はこうする」「あの先輩はこうやっていた」という周囲の目に縛られると、あなたの可能性は狭まってしまいます。
自分の価値観とアセスメントに基づいた「臨床推論(仮説)」を信じて行動する勇気が、あなたを成長させます。
例えば、「この患者さんには教科書的なアプローチではないが、こちらの運動の方が意欲を引き出せるはずだ」と考えたなら、その根拠を整理し、先輩に相談した上で自信を持って挑戦してみましょう。
その結果が成功でも失敗でも、主体的に考え行動した経験は、誰にも奪えないあなたの財産になります。
ステップ4:すべてのフィードバックを「成長の糧」にする
批判や失敗は、自分一人では気づけなかった課題や改善点を与えてくれる「成長のヒント」です。
指摘された内容を「人格否定」と捉えるのではなく、「成長の機会」と捉え直してみましょう。
例えば、先輩から「もっと全体像を見てアプローチして」と指導されたら、落ち込むのではなく、「次は評価時に生活背景や心理社会的側面までヒアリングする具体的な質問リストを作ろう」と、具体的な改善アクションに繋げるのです。この思考の転換が、成長を加速させます。
ステップ5:長期的な視点でキャリアを築く
目の前の患者さんの改善度や、日々の業務の出来不出来といった短期的な評価に一喜一憂するのはやめましょう。
理学療法士としての人生は長いマラソンです。大切なのは、長期的な目標に向かって努力し続けること。
「3年後には呼吸リハビリテーションの認定資格を取る」「5年後には後輩指導ができるだけの知識と経験を身につける」といった長期的な目標を設定しましょう。そうすれば、今日の日々の業務が、その大きな目標に繋がる尊い一歩だと感じられるはずです。焦らず、毎日の小さな積み重ねを大切にしましょう。
ステップ6:自分の「強み」という個性を大切にする
全員が手技の優れたスーパーセラピストになる必要はありません。あなたには、あなただけの「個性=強み」があります。
- 手技は苦手だけど、患者さんの心を掴むコミュニケーション能力は誰にも負けない。
- 書類作成やデータ分析が正確で、チームの業務効率を上げている。
- 職場のムードメーカーとして、チームの雰囲気を明るくしている。
これらも全て、臨床技術と同じくらい価値のある立派な「強み」です。自分の強みを見つけ、それを意識してチームに貢献することで、替えのきかない唯一無二の理学療法士になることができます。
ステップ7:チームに貢献するコミュニケーションを心がける
他人との比較や競争意識は、チーム医療の質を下げてしまいます。あなたの意識を、「個人での競争」から「チームへの貢献」へとシフトさせましょう。
他のセラピストや看護師と意見が食い違った時こそ、チャンスです。相手の専門性を尊重し、「〇〇という視点ではどうでしょうか?」と建設的な議論を心がけましょう。
情報を積極的に共有し、チーム全体の成果を最大化することに集中すれば、他者との比較という小さな悩みは気にならなくなります。
明日からできる!「昨日の自分」を超えるためのアクションプラン
今日からすぐに始められる、小さな習慣をご紹介します。
- 3行ポジティブ日誌:寝る前に、その日の臨床で「できたこと」「学んだこと」「患者さんから感謝されたこと」を3つだけ書き出してみましょう。自分の成長を可視化できます。
- 月に一度の目標設定:「今月はこの論文を1本読む」「この手技を先輩に教わって実践する」など、小さな目標を立てて月末に振り返りましょう。達成感が自己肯定感を高めます。
- 尊敬する先輩との対話:悩みを一人で抱え込まず、信頼できる先輩に相談する時間を作りましょう。あなたの悩みを乗り越えてきた先輩からの言葉は、何よりの道しるべになります。
まとめ
理学療法士として成長していく上で、他人と比較して焦りを感じるのは自然なことです。しかし、その感情に飲み込まれてはいけません。
大切なのは、比べる相手を「他人」から「過去の自分」に変えることです。
今回ご紹介した7つのステップを実践し、あなただけの価値観というコンパスを持って、一歩一歩着実に進んでいきましょう。
あなたのペースで、あなたにしかできない理学療法がきっとあります。焦らず、昨日の自分より少しでも成長できた自分を認め、褒めてあげてください。応援しています。
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