「10年後も必要とされる理学療法士」になるために、今から始めたい3つの習慣

キャリア・転職

はじめに

「このまま臨床を続けていて、自分の将来は大丈夫だろうか…」

毎日患者さんと向き合い、懸命にリハビリを提供する中で、ふとこんな不安がよぎることはありませんか?

理学療法士を取り巻く環境は、人口減少、病床数の削減、そして数年ごとに行われる診療報酬の改定など、常に変化にさらされています。同期や先輩と話していても、「給料が上がらない」「キャリアプランが見えない」といった声が聞こえてきて、焦りを感じているのは、あなただけではないはずです。

この記事では、そんな“未来不安”を抱える理学療法士のあなたへ、10年後も「あなたにお願いしたい」と選ばれる存在になるための、今日から始められる3つの習慣について一緒に考え、お話しします。

この記事を読み終える頃には、漠然とした不安が「やるべきこと」に変わり、未来に向けた確かな一歩を踏み出せるはずです。

\臨床理学Labでは有料記事が読み放題/
臨床理学Lab|リハの地図~学びnote~
**「臨床理学Lab」**は、理学療法における基本的な知識の向上に加え、評価と臨床推論の強化を目的としたメンバーシップです。「なぜこの評価をするのか?」「その結果から何がわかり、どう治療に活かせるのか?」深く掘り下げ、現場で実践できる力を養...

10年後を見据えるために必要なのは、“未来予測”より“習慣化”

理学療法士
理学療法士

10年後、理学療法士の仕事はどうなっているんだろう?

理学療法士
理学療法士

AIに仕事が奪われるって本当?

未来を正確に予測することは、誰にもできません。しかし、変化の激しい未来に対応できる「強い自分」を今から作っていくことは可能です。

素晴らしいキャリアは、何か特別なことを一度だけ成し遂げて作られるものではありません。日々の臨床での学びや、自己研鑽といった小さな積み重ねによって築かれます。

未来を変えるのは、大きなジャンプではなく、今日から始められる「小さな習慣」の力なのです。

「10年後も必要とされる理学療法士」が実践する3つの習慣

では、具体的にどんな習慣を身につければ良いのでしょうか。ここでは、あなたの市場価値を高め、キャリアの可能性を広げる3つの習慣について考え、ご紹介します。

習慣1:思考を整理し行動を変える「言語化」の習慣

日々の臨床では、「なぜこの患者さんは昨日と動きが違うんだろう?」「このアプローチ、本当に最適かな?」といった、小さな違和感や気づきが無数にあります。しかし、忙しさの中でこれらを流してしまっていないでしょうか。

この「気づき」を言葉にして書き留める習慣こそ、成長の第一歩です。

  • 具体的なアクション
    • 寝る前に、手帳や日記に今日の臨床での気づきを1行書く。
    • スマホのメモアプリに、疑問に思ったことを記録する。
    • SNS(非公開でも可)アカウントで、学んだことや考えたことをつぶやく。

言語化は、頭の中の漠然とした思考を整理し、客観的に見つめ直す作業です。これを続けることで、臨床での課題が明確になり、次にとるべき行動の質が格段に上がります。

習慣2:学びを深め価値を高める「他者へ伝える」習慣

研修会で学んだ知識、そのままになっていませんか?インプットした学びは、アウトプットすることで初めて自分の血肉となります。

「他者に教える」ことは、最高の学習法であり、あなた自身の専門性を高める最も効果的な方法です。

  • 具体的なアクション
    • 後輩や学生に、自分が学んだ知識を「自分の言葉で」説明してみる。
    • 院内の勉強会で、簡単な資料を作って発表してみる。
    • 同僚と、特定の症例についてディスカッションする時間を作る。

人に何かを伝えるためには、内容を深く理解し、整理し、分かりやすく構成し直す必要があります。このプロセスこそが、あなたの知識を本物のスキルへと昇華させます。そして、「教えるのが上手い人」「分かりやすく説明してくれる人」という評価は、あなたの市場価値を直接的に高めてくれます。

習慣3:視野を広げ可能性を拓く「臨床以外にも目を向ける」習慣

理学療法士としての専門性を高めることはもちろん重要です。しかし、10年後も必要とされる人材であり続けるためには、「病院や施設の外の世界」で通用する視点を持つことが不可欠です。

例えば、経済やビジネスの知識は、病院経営の視点を理解し、自部門の価値をアピールする際に役立ちます。ライティングやマーケティングのスキルは、患者さんへの説明資料作成や、将来的に自費リハビリや情報発信を考える際の強力な武器になります。

  • 具体的なアクション
    • 経済ニュースやビジネス書を月1冊読んでみる。
    • 興味のある分野(ライティング、マーケティング、プログラミング等)のオンライン講座を覗いてみる。
    • 理学療法士以外の友人と話し、自分の仕事や業界を客観的に見てみる。

臨床以外の知識は、一見遠回りに見えるかもしれません。しかし、この多角的な視点こそが、新しいサービス(自費リハビリ、オンライン相談など)の創出や、副業、キャリアチェンジといった、未来の多様な選択肢につながるのです。

習慣は“今日から”始められる小さな一歩でいい

「3つも習慣なんて、一気にできる気がしない…」

そう感じた方もご安心ください。大切なのは、すべてを完璧にやることではありません。

まずは**「これならできそう」と思えることを1つだけ、今日から始めてみましょう。**

  • 「日記に今日の気づきを1行だけ書く」
  • 「後輩に一つだけ、昨日学んだことを話してみる」
  • 「通勤中にビジネス系のYouTubeを1本だけ聴く」

本当に、これだけでOKです。
「習慣化」とは、「毎日必ずやること」ではなく**「やめてしまわずに、続けること」**です。疲れた日は休んでもいい。三日坊主になったら、四日目からまた始めればいいのです。

おわりに|10年後の自分へ、今できる最高の投資を

将来への不安は、決してネガティブなものではありません。それは「もっと成長したい」「このままではいけない」という、あなた自身の向上心の表れです。

今日あなたが始めた小さな習慣は、未来への最高の投資です。その一歩一歩が、10年後のあなたを支え、守ってくれる確かな力になります。

さあ、10年後も患者さんから、仲間から、そして社会から「必要とされる理-学療法士」であるために。
まずは今日の臨床での気づきを、スマホのメモに一言、書き出してみませんか?

他にもこんな記事があります。気になった方は是非読んでみてください。

【新人PT必見】理学療法士の最初の職場|急性期・回復期・クリニックを徹底比較!後悔しない選び方とは?
はじめに理学療法士の最初の職場、どこがいいか悩んでいませんか?急性期病院、回復期病院、クリニック、介護施設の違いを、メリット・デメリット、給与、働き方の観点から徹底解説。現役PTが語る、自分の軸に合った職場の選び方で、最高のキャリアスタート...
【2025年最新】認定理学療法士の全21種類を一覧解説!取得メリット・流れ・専門理学療法士との違いも
はじめに「日々の臨床に追われる中で、自分の専門性って何だろう?」「将来のキャリアを考えると、何か強みになる資格が欲しいな…」こんにちは!本日も記事を読んでいただきありがとうございます。キャリアを重ねるにつれて、あなたも一度はこんな風に考えた...
タイトルとURLをコピーしました