息をするように他人を攻撃する人
SNS(X/Twitterなど)を見ていると、副業や情報発信を頑張っている理学療法士に対して、こんな冷笑的な言葉を投げかける人たちがいます。
「あの界隈はただの小銭稼ぎだ」
「中身のない、お互いの価値を高め合う(笑)だけの互助会だ」
これから副業を始めようとしている人や、すでに活動している人にとって、こうした言葉は非常に不愉快であり、時に不安を覚えるものでしょう。「自分は間違ったことをしているのだろうか?」「恥ずかしいことなのだろうか?」と。
しかし、心理学的な視点で彼らの行動を分析すると、そこには「強烈な自己防衛」や、攻撃そのものを楽しむ「歪んだ依存性」が見えてきます。
この記事では、副業PTを執拗に叩き、監視し、揚げ足を取る人たちの心理を深掘りし、その対策について考えていきたいと思います。
なぜ彼らは「小銭稼ぎ」と嘲笑うのか?【弱さの心理】
まず、批判の大部分は「彼ら自身の弱さ」から来ています。攻撃的に見えますが、その根底にあるのは「不安」と「自分を守りたい心」です。
ルサンチマン(強烈な嫉妬と無力感)
最も多いのが、心理学で言う「ルサンチマン(怨恨)」です。
彼らは本心では、「給料が安い」「将来が不安」と感じています。しかし、リスクを取って行動する勇気がありません。
そんな中、副業で楽しそうに収益を得ている同業者を見ると、自分の「行動力のなさ」を突きつけられた気分になります。
相手を「小銭稼ぎ」と矮小化(わざと小さく見せること)することで、「あんなのは大したことない」「自分はあえてやらないだけだ」とプライドを保とうとしているのです。
「清貧」を正当化する認知的不協和
医療従事者には「奉仕こそ正義」「金儲けは悪」というバイアスがかかりがちです。
もし副業で稼いでいる人を認めてしまうと、「臨床だけで稼げない自分」が惨めになります。
この不快感(認知的不協和)を解消するために、「自分=清貧で正しい」「副業勢=金に汚い悪」という図式を脳内で作り上げ、現状維持をしている自分を必死に肯定しています。
批判だけじゃない?攻撃を楽しむ「サディズム」の正体
しかし、中には単なる嫉妬では説明がつかないほど、執拗に攻撃を繰り返す層がいます。
「息をするように批判する」「常に誰かの悪口を言っている」
彼らの心理は、もはや理屈ではなく「中毒」や「加虐性(サディズム)」に近い状態です。
日常的サディズム(Everyday Sadism)
彼らは、業界を良くしたいわけでも、議論をしたいわけでもありません。ただ純粋に、あなたが嫌な気持ちになる瞬間を見たいだけの可能性があります。
心理学では「日常的サディズム」と呼ばれ、自分の言葉で相手が怒ったり、落ち込んだりする姿を見て、「自分は他人の感情を支配できる」という歪んだ万能感を満たしています。
彼らにとって、あなたの副業の中身が良いか悪いかは関係ありません。「叩ける要素」があり、あなたが「反応」してくれれば何でもいいのです。
批判によるドーパミン中毒
人を叩いたり、論破してマウントを取ったりした瞬間、脳内では快楽物質であるドーパミンが分泌されます。
「互助会w」と他人を見下すことで得られる一瞬の優越感がクセになり、「批判対象を探すこと」自体が目的になってしまっています。
監視、揚げ足取り…彼らが使う「陰湿な攻撃手口」
彼らの攻撃性は、単なる悪口に留まりません。以下のような行動が見られる場合、それは明確な悪意に基づいています。
ネットストーキングと「魚拓」収集
嫌いなら見なければいいのに、彼らはターゲットのSNSを毎日チェック(監視)します。過去の投稿まで遡り、矛盾点や失言を探し出します。
スクリーンショット(魚拓)を撮り、裏アカや匿名掲示板で共有してあざ笑う行為は、安全圏から石を投げる卑劣なやり方です。
「カニ籠理論」に基づく足の引っ張り合い
籠の中のカニは、一匹が外に逃げ出そうとしても、他のカニが足を引っ張って引きずり下ろそうとします。
「みんな辛い環境で我慢しているんだから、お前だけ違う景色を見るな」
彼らが嵐のように批判を浴びせるのは、あなたを自分たちと同じ「我慢する場所」に引き戻し、安心したいからに他なりません。
学会や職場での「知的マウント」
SNSだけでなく、リアルな場でも攻撃してくるタイプです。
「そのエビデンスは?」「臨床経験は何年?」と、純粋な議論ではなく「相手を困らせるための質問」を繰り返します。知識を武器に「公開処刑」を行い、自分の優位性を誇示しようとするのです。
それでも「一理ある」批判には耳を傾けるべき
ここまで批判者の心理を分析しましたが、一つだけ注意点があります。それは、**「中にはプロとしての真っ当な指摘も混ざっている」**ということです。
- エビデンスのない怪しい治療法を広めていないか?
- 「たった1回で治る」等の誇大広告をしていないか?
- 実力不足なのに、仲間内で褒め合うだけで満足していないか?
これらに対する批判は、サディズムではなく「業界の健全化を願う正論」である可能性があります。
もし、「痛いところを突かれた」と感じるなら、それは自分のサービスや発信の質を高めるチャンスです。
「小銭稼ぎ」と言われた時の最強の対処法
では、理不尽な批判や監視に対して、どう対処すべきでしょうか。
答えはシンプルです。
結論:「完全スルー(無反応)」一択
相手がサディストやドーパミン中毒者の場合、あなたが反論したり、傷ついた様子を見せたりすることは、彼らにとって「最高のご褒美」を与えることになります。
- 反論しない: 言葉が通じる相手ではありません。燃料を投下するだけです。
- ブロック・ミュートを活用する: あなたの視界に入れる価値すらありません。
- 自分の顧客を見る: あなたが向き合うべきは、SNSの外野ではなく、あなたのサービスを必要としてくれる患者さんやクライアントです。
批判は「ステージが変わった」証拠
蚊が飛んでいても、一匹ずつ説得しようとはしませんよね? 刺されないように避けて、自分の目的地に向かうだけです。
批判されるということは、あなたが「その他大勢」から抜け出し、何かしらの影響力を持ち始めた証拠でもあります。「小銭稼ぎ」と笑う人は、一生その安全地帯から出てきません。
雑音はシャットアウトし、プロとしての品位と質を保ちながら、堂々と自分の信じる道を進んでください。
