【2025年最新】理学療法士の年収は上がる?下がる?平均年収と働き方で差がつく5つの理由を徹底解説!

キャリア・転職

はじめに

「理学療法士の給料は、頑張りの割に上がらない…」
「2025年以降、自分の年収はどうなるんだろう?」

毎日患者さんと真摯に向き合っている理学療法士(PT)のあなたなら、一度はこんな不安や疑問を感じたことがあるのではないでしょうか。

この記事では、2025年の最新データと国の政策動向(診療報酬改定など)を踏まえ、理学療法士のリアルな年収事情と、働き方によって収入が大きく変わる理由を具体的に解説します。

この記事があなたが今後どうキャリアを築き、年収を上げていけば良いのか、明確な道筋が見すえるきっかけとなれば幸いです。

まずは現状把握!理学療法士の平均年収【最新データ】

最初に、理学療法士の現在の年収がどのくらいなのか、客観的なデータから見ていきましょう。

厚生労働省の「令和5年 賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士を含む職種の平均年収は約430万円です。

項目平均額
平均年収約430.6万円
月収(きまって支給する現金給与額)約30.1万円
年間賞与(ボーナス)その他特別給与額約69.4万円

国税庁の調査による日本の平均給与が458万円(令和4年分)であることを考えると、理学療法士の年収は平均よりやや低い水準にあるのが現状です。

年齢・経験年数別の年収推移

年代別に見ると、年収の推移には特徴があります。

  • 20代: 約350万~400万円
  • 30代: 約400万~480万円
  • 40代: 約480万~550万円
  • 50代以降: 約550万~600万円

20代から30代にかけては順調に昇給しますが、30代後半から40代で年収の伸びが緩やかになる、いわゆる「年収の頭打ち」が起こりやすい傾向にあります。これは、多くの理学療法士が年収に課題を感じる大きな原因の一つです。

  • キャリア初期(20代):経験を積む段階であり、年収は300万円台からスタートします。
  • 中堅期(30代~40代):役職に就いたり、後輩の指導的立場になったりすることで、年収は400万~500万円台へと着実に上昇します。
  • ベテラン期(50代):管理職(リハビリテーション科の科長など)に就く人が増え、年収がピークに達します。
  • 60代以降:定年後の再雇用などで役職から外れるケースが多く、年収は下降する傾向にあります。

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【2025年予測】理学療法士の年収を左右する2大トレンド

では、2025年以降、私たちの年収はどうなっていくのでしょうか?未来を予測する上で重要な2つのトレンドを解説します。

トレンド1:2024年度「診療報酬・介護報酬」同時改定の影響

2024年に行われた6年に1度の「同時改定」は、2025年以降の給与に大きく影響します。今回の改定のキーワードは「リハビリの質の向上」と「アウトカム(成果)重視」です。

簡単に言えば、「ただリハビリを提供するだけでは評価されにくく、しっかりと成果を出せる質の高いリハビリを提供できる事業所・セラピストが評価される」ということです。

この流れは、専門性を磨き、患者さんのADL(日常生活動作)を改善できるセラピストにとっては追い風です。質の高いサービスを提供できる人材の価値は上がり、給与にも反映されやすくなるでしょう。

トレンド2:理学療法士の供給増と需要の多様化

理学療法士の養成校は増え続け、有資格者の数は年々増加しています。これにより、病院内でのポスト争いは激しくなり、単純な給与アップは難しくなっています。

一方で、超高齢社会の日本では、理学療法士が活躍するフィールドは大きく広がっています。

  • 病院・クリニック(急性期・回復期・維持期)
  • 介護老人保健施設・デイサービス
  • 訪問リハビリステーション
  • 自費の整体院・パーソナルジム
  • 企業の健康経営サポート
  • 行政(地域包括支援センターなど)

これからの時代は、「ただの理学療法士」ではなく、「どこで、どんな専門性を持って価値を提供できる理学療法士か」が問われます。需要が高まっている領域に身を置くことが、年収アップの鍵となります。

【本題】働き方でここまで違う!年収モデルケース別徹底比較

ここからが本題です。理学療法士の年収は、どこで働くかによって大きく変わります。代表的な5つの働き方と年収モデルを見ていきましょう。

(1)病院・クリニック(年収400万~600万円)

最も一般的な働き方です。公立病院は安定していますが昇給は緩やか。民間病院やクリニックは経営方針によりますが、成果次第でインセンティブが付く場合もあります。
キャリアパスとしては、主任や科長などの管理職を目指すことで年収600万円以上を狙えます。

(2)介護施設(老健・デイケアなど)(年収400万~500万円)

介護保険領域でのリハビリが中心です。病院に比べると給与水準は平均的ですが、生活に密着したリハビリにやりがいを感じる人も多い職場です。

(3)訪問リハビリステーション(年収500万~700万円以上)

今、最も年収アップを狙いやすいのがこの領域です。在宅医療の需要の高まりを背景に、多くの事業所が理学療法士を求めています。
給与体系は「基本給+インセンティブ(訪問件数に応じた歩合)」が多く、頑張り次第で年収600万、700万円を超えることも十分に可能です。

(4)自費分野(整体院・パーソナルジムなど)(年収350万~1000万円以上)

保険診療の枠に縛られず、自分の技術を直接的な価値として提供する働き方です。経営スキルや集客力が求められますが、成功すれば年収1000万円を超えることも夢ではありません。まさに実力次第で収入が青天井になる世界です。

(5)副業(+αの収入)

最近では、本業の知識を活かして副業に取り組む理学療法士も増えています。

  • 非常勤アルバイト: 時給2,000円~
  • セミナー講師: 1回数万円~
  • Webライター(医療系): 文字単価1.5円~
  • ブログ・SNS運営: 広告収入など

週末の数時間を活用するだけで、年間20万~50万円の収入アップも可能です。

2025年以降に理学療法士が年収を上げるための具体的アクションプラン3選

「現状は分かったけど、具体的に何をすればいいの?」というあなたへ。明日から始められる3つのアクションプランをご紹介します。

プラン1:自分の市場価値を高める「専門分野」を見つける

今後の需要を見据え、自分の武器となる専門分野を作りましょう。

  • 今後需要が高まる分野: 訪問リハ、介護予防、ウィメンズヘルス、心臓リハビリテーションなど
  • 資格取得: 認定/専門理学療法士、呼吸療法認定士、福祉住環境コーディネーターなど

まずは興味のある分野の研修会に参加したり、学会に所属したりして情報収集から始めるのがおすすめです。

プラン2:年収アップを狙える「転職」を視野に入れる

もし現在の職場で昇給が見込めないなら、環境を変えるのが最も手っ取り早い方法です。特に、給与水準の高い「訪問リハビリ」領域への転職は、年収アップの有力な選択肢です。

いきなり転職活動をするのが不安な方は、理学療法士専門の転職エージェントに登録し、キャリア相談をしてみるだけでも自分の市場価値が分かり、有益な情報が得られます。

プラン3:まずは月5万円を目指す「副業」を始めてみる

いきなり独立や転職はハードルが高い、という方は副業から始めてみましょう。非常勤のアルバイトや、Webライターなど、臨床経験を活かせる仕事はたくさんあります。
まずは**「本業以外で月5万円稼ぐ」**を目標にすることで、収入の柱が増え、精神的な余裕にも繋がります。

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まとめ:未来は「待ち」の姿勢では変わらない

2025年以降、理学療法士の年収は、ただ勤続年数を重ねるだけでは上がりにくく、働き方や専門性によって「二極化」していく可能性が高いでしょう。

平均年収のデータに一喜一憂する必要はありません。大切なのは、自らキャリアをデザインし、「専門性」と「働く場所」を戦略的に選ぶことです。それが、これからの時代に理学療法士として豊かに生き抜くための鍵となります。

あなたの未来は、今日のあなたの行動次第で変えられます。まずは情報収集から、一歩踏み出してみませんか?

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